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旅立ちの言葉伊吹銀平投稿者 : ヤグタケ はっきり言やぁ、俺は卒業なんかに興味はなかった。中学校つったって、何があるわけでもねぇ。先公たちは決められたもんを決められたように教えるだけだ。そんな奴らに教わるもんは何もねぇ。 ・・・何もねぇと思ってたんだけどな、あんただけは違ったよ。 あんたからは色々教えられた。まともな大人もいるってことをさ。修学旅行のことだけじゃねぇ。体育祭の時だって、塩見がいなくなった時だって、あの事件が起きた時だって・・・。 あんたはいつも俺たちのことを第一に考えてくれた。俺たちのことを信用してくれて、熱心に取り組んでくれた。 ・・・まったく、馬鹿じゃねぇのか? 自分の身を危険にまでさらしてさ。 ありがとな。俺はあんたが担任で本当によかったと思ってる。胸張って「俺は卒業した」って言える。 俺も将来はあんたみたい、誰かのためにまっすぐ生きる男になる。今までも、そしてこれからも自分の信念を貫いてな。 だから、あんたもずっとそのままでいろよ。 俺はあんたのことを尊敬してんだ。その気持ちをぶち壊すんじゃねぇ。 ・・・ありがとな、先生。 |
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『あの事件』とは第9,10話のことで、『あんた』とはもちろん主人公のことです。