贈る言葉広沢りん子投稿者 : JJ

白状すると、教師という仕事に、私はどこかで諦めを抱いていました。「仕事なんだから」「理想通りに行くはずがない」 そう、言い分けて。
今思えば、私の理想は恩師の形をなぞらえたものでしかなく、その中に入っているものといえば、昔からさして成長していない「広沢りん子」という人間でしかなかったのにね。
この一年、本当にいろいろなことがあって、しょっちゅう心配したり、オロオロしたり、怒ったり、ときに走りまわったりもしたけれど、教師になってから一番楽しく、心に残ったクラスでした。他の誰でもない、「広沢りん子」という教師になれたような気がします。
本当にどうもありがとう。そして、おめでとう。
きっともう何度も言われている言葉だろうけど、何度だってくり返したいです。

先生へ
一年間、本当にどうもありがとうございました。
私という存在として生徒に立ち向かえと言って下さった言葉、生涯忘れません。
もしかすると会ったばかりのころだったら、あの言葉も私にはピンと来なかったかもしれません。でも去年の4月からずっと先生と一緒に3年B組を受けもたせてもらって、その間に見てきた行動、聞いてきた言葉に、私もいつのまにか変化していたみたいです。
すごく、うれしかった。
先生の言葉も、自分自身も、それと、・・・塩見君のことも。

あんなことになって変かもしれませんが、家に帰って、息をついたら、ちゃんとうれしいと思えたんです。塩見君の気持ちに応えることはできないけれど、彼の気持ちや、彼と真正面から話をできたことが。

最後に。色々ご迷惑、ご心配おかけすることが多くてすいませんでした。
いつかまた、一緒に教鞭がとれる日が来ることを信じています。
投稿者よりコメント
りん子先生は最初、理想を形で見てるような印象があったので、こんなふうにまとめてみました。