ゲームレビュー

 【 3-B impressions 】
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電撃プレイステーション編集部 豊島氏

アドベンチャーゲームの楽しさの根幹部分は、「推測して正解を見つける」ことだと思います。
『伝説の教壇に立て!』においてはその楽しさは、正解の人物を推測し、正解のキーワードは何かを考えてぶつける、ということで実現されるんですが、それがとにかく心地いいんです。
なんで気持ちいいのか。それはもう、シナリオへの没入感によるものでしょう。
魅力あふれるグラフィックで描かれた登場人物たち(特に鉄ちゃんがボクの好み)が、全編フルボイスで物語を紡ぐことで、テキストでストーリーを読むよりも、ダイレクトに脳内でシナリオを咀嚼できる。だからこそ、没入し「推測して正解を導く」楽しさをすんなりと味わえます。

そして、正解ルートに行かずに「寄り道」することで、より深く物語を楽しめるところも大きな魅力です。
関係ない人物に、関係ないキーワードをぶつけることで、周到に張り巡らされた他のシナリオへの伏線や、登場キャラの性格がわかってくる。
むしろこうした寄り道部分を徹底的にやることで、物語を重層的に楽しめるようになっています。

アドベンチャーゲームの根幹を抽出しつつ、物語を多面的に楽しませる"アソビの部分"を用意している。このゲームのおもしろさは、そこなんだと思います。

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